2025/05/18 20:23
皆さんタピオ・ヴィルカラというデザイナーをご存知ですか?
北欧食器といえば真っ先に思い浮かぶかも、あのイッタラにおいて、40年もの間第一線で活躍した名デザイナーです。
現在、そんなタピオ・ヴィルカラの回顧展が日本で初めて開催されているので、今回はそちらの展覧会をご紹介したいと思います!
「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て」@東京ステーションギャラリー
フィンランドを代表するデザイナーであり、モダンデザイン界の巨匠との呼び声も高いタピオ・ヴィルカラ。(1915-1985)
1946年にイッタラのデザインコンペで優勝したことを機に、同社のデザイナーとしての活動をスタートさせます。
ガラスのイメージが強いヴィルカラですが、デザインの領域は金属や磁器のテーブルウェア、家具や照明、機内用のプラスチック製品、紙幣やグラフィックまで、実に様々。
イッタラ以外にもあらゆる会社とコラボレーションをしていて、会場には彼が手掛けた作品がずらりと並んでいます。
また、彼が開発した素材、合板を何層も重ねた「リズミック・プライウッド」を用いた作品も数多く展示されていて、彫刻家、表現者としての高度な(というか驚きを隠せない)造形表現にも圧倒されることに。
フィンランドの自然からインスピレーションを得ながら、ひたむきに素材と向き合うことでヴィルカラが生み出していった作品たち。
素材本来の魅力を最大限に引き出す洗練されたフォルムも、ダイナミックかつ繊細なフォルムも、あまりにも美しくて…
同時に、彼の多彩さにも感嘆せずにはいられません。
ウルティマ・ツーレを体験する
1960年代に製作された2つの「ウルティマ・ツーレ」。
ひとつは1967年のモントリオール万博で発表された9メートルにも及ぶ合板のレリーフ。
もうひとつは、彼の代表作とも言える、氷が溶け出す瞬間から着想を得たガラスシリーズです。
展示の最後には、木彫レリーフは写真と映像で、ガラスは300個が使用された圧巻のインスタレーションという形で、ウルティマ・ツーレの世界を味わえる空間が待ち受けています。
ウルティマ・ツーレとは、「世界の果て」という意味があり、同展覧会のタイトルでもあります。
ヴィルカラは60年代、フィンランド最北端の地ラップランドに別荘を構え、心身を労わりながら仕事に向き合ったのだと言います。
きっと私たちが想像もつかないような静寂と孤独の中、極限にまで感覚を研ぎ澄まして追い求めたのであろう「世界の果て」。
息を呑むような世界。
皆さんもぜひ、体験しに行ってみてください。
こちらの展覧会は、東京ステーションギャリーで6月15日まで開催中です。
神戸と岐阜にも巡回するようですので、お近くの方はぜひ。
(Heartleyのお客様はきっと好きだと思いますよ!!!)
店主は本展示に行ってから、クリアガラスの気分が抜けません…
Heartleyでもクリアガラス需要ありますかね?クリアガラス好きだよって方、よかったら教えてくださいね!
ではでは、また次回のブログもお楽しみに。
Heartley店主 Kanako
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