2026/06/25 23:17

皆さんは、つい惹かれてしまう色はありますか?

私は昔からピンクが好きなのですが、その理由を深く考えたことはありませんでした。

ですが先日、ふらりと訪れた展覧会を通じて、「なぜこの色に惹かれるのか」ということが少し腑に落ちた気がしたのです。

今回は、そんな話をしてみようと思います。


松本陽子 宵の明星を見た日


東京・府中市美術館で開催されている、松本陽子さんの大規模個展。

手法や主調となる色を変えながら、60年以上にわたって抽象表現を追い求め、現在も活動を続けている画家です。

会場には、一辺2mを超える大作がずらりと並ぶ、圧倒されるような空間が広がっていました。

アクリル絵具と綿のカンヴァスによる、ピンクの作品群。
油彩で描かれた、緑や白、青を基調とした作品群。

印象深い作品はたくさんありましたが、やはり一番長く足を止めていたのは、ピンクの絵画が並ぶ「荒野の光」という展示室だったように思います。


ピンクがくれるもの


ピンク、白、ライトグレー。

光に満ちた色彩が画面の大部分を占める作品。
タイトルを見ると、『夜』でした。

松本さんがピンクを用いたのは、「伝統的な油彩画や重厚な質感を避けるため」といった表現手法上の理由だったそうで、何か特定の対象を描くために選ばれた色ではなかったようです。

そうと分かっていながらも、私はこの作品名を見たとき、
「『夜』なのにピンクなんだな」
と思いました。

ですが、しばらく眺めているうちに、夜が持つ安らぎや、どこまでも続いていくような静けさに包み込まれていくような感覚になって。

穏やかな空気感に満たされながら、どうしようもなく惹かれるような、不思議な心地よさを感じたのです。


そしてふと気付いたのは、私は無意識的に、「癒し」を感じるものに強く惹かれてきたのではないか、ということでした。

つまり、ピンクという色そのもの以上に、ピンクが持つ攻撃性の低さや柔らかさに惹かれているのかもしれない。
そんなことを考えました。


ピンクのヴィンテージ雑貨


振り返ってみると、Heartleyでご紹介してきたお品の中にも、柔らかなピンクをまとったものがいくつかありました。

きっと無意識のうちに、そのやさしい空気感に惹かれていたのでしょう。

    


個人的には、お部屋の中にさりげなくピンクを散りばめるのも好き。

ふと視界に入ると、少しだけ気持ちがほどけるような気がします。

ちなみに海外の刑務所では、壁をピンクに塗ったり、ピンクの服を着用させたりする例もあるのだとか。
色が人の心に与える影響というのは、想像以上に奥深いのかもしれません。


これからもきっと惹かれ続ける色、ピンク。

皆さんがお好きな色や、「こんな色のアイテムを見てみたい」といったリクエストなども、お気軽にお寄せくださいね。



さて、今回ご紹介した展覧会ですが、秋以降は、いわき市立美術館と神奈川県立近代美術館 葉山でも巡回開催されるようです。

(葉山館は個人的に大好きな場所。私もまた足を運びたいな、なんて考えています。)

府中での開催は7月12日までですが、ご興味のある方はぜひ秋以降の巡回展もチェックしてみてください。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

Heartley店主 Kanako

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